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よみびと

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『学び続ける力』 池上彰 講談社現代新書 あらすじと解説、感想

ビジネス書 自己啓発

池上彰氏が著した本『学び続ける力』(講談社現代新書)のあらすじと解説、感想を述べる。

 

この本のメインテーマ

  • 巷にあふれる「学び続けるためのテクニック50個教えます」といったハウツー本ではない。
  • 著者は、この本を通して学ぶことの楽しさを少しでも読者に気づいてほしいと思っている。

 

そもそも学ぶこととは?(「はじめに」より)

  • すぐには実践で役に立たないかもしれないが、いつか「役に立った」と感じることができる知識の事を学ぶことである。
  • 学ぶことを楽しいと思うのは、その「いつか」が訪れた時に人は「楽しい」と感じる。

 

以下は、本書の各章で著者が伝えたいことを説明したいと思う。

 

第一章:学ぶことは楽しい

この章の概要:

  • NHKの地方記者から、キャスターを経て、今はフリーランスとして世の中の人に物事を教える池上彰氏が、仕事をすればするほど気づいた「学び続ける楽しさ」を話す。

 

この章で説明される2つの知識:

  • すぐに役に立つ知識
  • すぐに役に立たなかったが、後で役に立った知識

 

すぐに役に立った知識:刑法・刑事法

  • 警察署を取材する地方記者だった時に勉強し、その勉強から得た知識をすぐ仕事で活かすことができた。

 

すぐに役に立たなかったが後々役に立った知識:経済学、英語、金融

  • 地方記者時代に、仕事とは全く関係ないが本で独学していた経済学の知識が、NHK週間こどもニュースで解説を担当していた時に活かされた。

 

◎この章から学べる事

  • 仕事をしていると勉強は不可欠。仕事のための勉強をすればするほど気づくのは、「基礎的な知識」の必要さ。
  • なぜなら、仕事の分野に関して体系的にまとめられた本を読んで勉強をすると、どこを理解していないのかがわかる。
  • それを繰り返すことで、ずっと楽しく学び続けられる。

 

第二章:大学で教えることになった

この章の概要:

  • 池上彰氏が、東京工業大学のリベラルアーツセンターで「現代日本」について教えていた時に体験した事、感じたことを話している。
  • 特に、歴史的に事実に関して教える際に、いかに学生たちに「当時の社会の様子、時代の雰囲気を伝えるか」と言う事に苦心したかを描く。

 

この章で説明される歴史的実例:

  • 高度経済成長期に起きた問題について (例:公害問題)

 

4大公害問題についてどう教えたか

  • 学生たち一人一人に、「人間としての生き方」について考えて欲しいと言う事を強調した。
  • 東工大の学生についていえば、企業勤めの研究者として、「短期的な利益のみを追求して、社会の害になる技術に加担しないためにはどうすればいいか」を考えて欲しいと強調した。

 

◎この章から学べる事:

  • 高度経済成長期におきた公害問題。当時の事件を、単に歴史的事実として教えるのでは、ただの「遠い話」としてしか思われない。
  • そうではなくて、生徒である東工大生の実生活に身近に感じる例を出しながら教えた。
  • 歴史を学ぶこととは、追体験するということ。ものごとの因果関係を知り、これからの時代について推測したり、自分の考えを持てるようになること。

 

第三章:身につけたい力

この章の概要:

  • 池上彰氏が思う、具体的な「学ぶための技術」について述べる。

 

この章で解説され、推奨される3つの技術:

  • パソコンではなく、手書きで効率的にノートを取る方法
  • ある複数の事柄を、一般化して比較する能力
  • 左脳と右脳の両方に訴えながら説明する力

 

◎この章から学べる事:

  • キーワードを見つけて、一見関係ないもの同士を繋げ、それらを使って論理的に話す力が重要である。
  • 左脳を使って論理的に話したとしても理解されないことがあるので、右脳を使って視覚的にわかりやすく説明する力を身につけていくべきである。
  • キーワードを見つけて関連させる能力を身につけるには、紙の新聞を読むことを薦める。

 

第四章:読書の楽しさ

この章の概要:

  • これまでに読んできて影響を与えられた本を紹介しながら、池上彰氏が考える読書の楽しさを読者に伝えている。

 

この章で紹介される本の一例:『読書について』(ショーペンハウエル著)

  • 本を読む事は、その本を書いた人の思考をたどるだけである。
  • 人の精神は、他人の思想によって絶えず圧迫されるとその弾力を失ってしまう。
  • 読んだ本の内容について熟慮を重ねることで、読まれたものはようやく読者のものとなり得る。
  • 読書は「水をザルですくう」ことに例えられる。ザルで水をすくっても、網目から水が落ちていく。大量に水をすくえばその分残る水は多いのは事実だが、それでも水はいずれなくなってしまう。

 

◎この章から学べる事:

  • 人が自ら体験して知ることには限りがあるが、本を読むことで自分が知らない世界をまるで目の前で見るように知ることができる。
  • その結果、本を読むことで自分が体験し得なかったであろうことを追体験することができる。
  • ただ読書をするだけでは足りない。読書をした後に思索を必ずして、その本から学べることは何か?何をどう生かしていけるのか?と考えないと本を読んだ意味はなくなってしまう。

     

第五章:学ぶことは生きること

この章の概要:

  • 教養を身につけるとはどういうことなのか?を解説し、これからの時代に必要とされる物事の考え方について述べている。

 

教養とは何か:

  • 教養を持つということは、よりよく生きると言う事である。
  • ちなみに、ここでいう教養とは、社会で自分の力を発揮できるような、よりよい人生を生きていくため自分にならしめてくれるものをいう。

 

教養を教えるリベラルアーツについて:

  • リベラルアーツは、自分で自由に問題を設定し、新しい解を探していく力を身につける教育である。
  • リベラルアーツに学んだ学生は、大学で既存のシステムを組み替える発想のトレーニングを経ている。
  • そのため社会に出た後は社会のシステムやフレームワークを変える実力者になることが多い。

 

この章から学べる事:

  • 専門科目だけを徹底的に習得した学生は、「決められた枠組の中でならできる人間」になってしまう。
  • だが、価値観が多様化していくこれからの時代では「枠組みそのもの」をどう決めるのかが問題となる。
  • 今の社会では何が問題なのか?その問題を浮き彫りにして、それに対する答えを自らで考えだしていく力を持つ人がこれからの時代には求められる。
  • これまでの常識が通用しない変化の激しい今の時代では、教養こそが次の解をだすための道具となる。
  • 真の教養人とは、社会を傍観せず、社会に対して積極的にコミットし、参加し、関わっていく人である。

 

この本を読んでの感想

リベラルアーツで学んでよかった!安心した!

私はアメリカの大学でリベラルアーツの学位を取得。

 

社会に出てから大学でやってきたことがあまりにも役に立たないので焦る日々だったが、この本を読んでちょっと救われた気がする。

 

なにせ、すぐ役に立つ知識はすぐ役に立たないのであるから。

 

すぐ役に立たない事を学んだ自分は、いずれ社会に必要とされる人材になることができるのではないか?と思った。

 

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追伸:

リベラルアーツで学んだ考える力を生かして、どうマイペースに生きていくのかを私なりにまとめています。

 

よければ以下のブログを読んでみてください。

 

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