よみびと

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『ITビジネスの原理』 尾原 和啓 (著) をよんで

今日の記事では、

『ITビジネスの原理』という本を紹介します。

 

本の中身は、ITやビジネスに関しての初心者でも納得しながら読める「IT業界で行われてきたビジネスとその仕組み」が簡潔に書かれた本です。

 

筆者である尾原和啓氏は、本書で紹介するITビジネスに関して紹介することでその特徴をわかりやすく読者に示しています。

 

ここで具体的に紹介されているインターネットビジネスとは、主に以下になります。

 

  • 1990年代から起こった爆発的なインターネットの拡大に伴い発展したGoogleに代表される検索エンジン
  • 常時流れる情報をまとめるためのキュレーションサイト

 

筆者は、そのそれぞれITビジネスの特徴に関しての解説をし、その解説に基づいて現代のインターネットが抱えている問題点を指摘します。

 

その問題点とは、「目に見えないものを大切にする視点が欠けている事」です。

 

以下で具体的に説明していきますね。

 

インターネットはアメリカで生まれた

 

ここで詳細に説明するまでもなく、

 

インターネットはアメリカでその基礎が作られ、アメリカが推進力となって爆発的に世界中で発展してきたことはご存知だと思います。

 

現在インターネット上でITビジネスを大規模にビジネスを展開しているIT企業はシリコンバレー出身の企業がほとんどといえますよね。

 

そのため、それらの企業の成長に伴い拡大してきたインターネットも「アメリカ文化」を根底にして展開されてきました。

 

「ハイコンテクスト」と「ローコンテクスト」文化

 

数多くあるアメリカ文化の特徴の一つとして、筆者は「ローコンテクスト文化」を挙げます。

 

これは、英語のように「一つの物事を説明するのにたくさんの言葉を必要とする言語」を話す地域に根差している文化です。

 

ちょっと「ローコンテクスト」という言葉の定義が抽象的になってしまいましたが、

 

これはその対義語である「ハイコンテクスト文化」である日本文化に関しての説明をすることでおわかりいただけるのではないでしょうか。

 

日本における「ハイコンテクスト文化」とは、「物事を一つの言葉で明確に説明しようとせず、微妙な違いも考慮し、楽しむ」文化と説明できます。

 

例えば、アメリカ出身のIT企業の代表ともいえるAmazonの商品ページは、全商品で画一化されていますよね。

 

これはつまり、購入する商品が「どこのお店から買っても変わらない」考えを根底にしているといえます。

 

対照的に、日系企業であり、Amazonのライバルともいえる楽天の商品ページは、それぞれのお店が個性的なページを作れるようにしてあります。

 

これは、Amazonと違って「同じ商品を誰から買うのか」が大事であると考えているというこです。

 

言い換えると、「商品にまつわるストーリー」「ローコンテクスト文化」である日本文化は気にするということですね。

 

つまり、

  • 同じ商品を、「誰から買っても同じもの」でとらえるのがAmazon
  • 同じ商品でも、「誰から買うかで変わる」ととらえるのが楽天

ということです。

 

ローコンテクスト文化こそが問題の原因

 

この本の筆者はインターネットの問題点が「アメリカで生まれた事」と指摘します。

 

すでに説明した通り、アメリカ文化は「ローコンテクスト文化」です。

 

これまでは、アメリカ企業はインターネットの発展をけん引してきました。

 

インターネットが世界各国に広がった今でも、アメリカの型にはまったITビジネスが展開されています。

 

インターネットが隅々まで広がったことによって、各地で均一なサービスが受けられるようになりました。

 

これは、少々の問題は抱えつつも、どこにいてもサービスの質の違いがでないということですよね。

 

筆者は、そのインフラが整ったなかで、これから必要とされているのが「同じ商品にどう違いを出していくか」であると指摘します。

 

これまでのローコンテクスト的なサービスよりも、同じ商品に違った価値を持たせるハイコンテクスト的なサービス展開が必要なのです。

 

以上が、筆者がこの本で主張するポイントです。

 

所感

インターネットビジネスがどう展開されてきたのか、その文化的背景に関して言及しているのが面白いと思いました。

 

筆者自身は、転職を10回も繰り返し、外資系企業も日系企業も経験しています。

 

現在は、楽天に勤めているということは、日系企業が肌に合ったのでしょう。

 

上記に挙げた、筆者が指摘するインターネットの問題点は、

 

外資系企業であるGoogleに勤めていたのにも関わらず、日系企業楽天に転職した経験に基づいて得た実感に基づいています。

 

そういった実体験に基づいているからこそ、このような説得力のある本を書くことができたのではないでしょうか。